超音波画像診断は診断学における殆どどの領域にあってもファーストチョイスとなっており、重要な検査です。
そして、装置は画像処理技術の向上に伴って日々進化を続けています。しかしながら、どんなに装置が最新のものになっても超音波画像を診断根拠として提示する為には、どの世代においても最終的にオペレーターがキーになります。
ここで必要条件は、
(1)検査に必要な装置構成と設定
(2)オペレーターの超音波と装置への工学的理解
(3)オペレーターの臨床知識と適切なメソドロジー
などです。
装置も臨床知識も日々刻々と変化し増殖している為、実際にはあるフェーズで停まってしまっていたり、正確な実施がされていない場合もあります。また、医療国家資格取得上の問題も大きく係っていますが、技術者としてのオペレーターに適切な指導者がいないなどといったトレーニングシステムの問題も認められ、日常業務に忙殺され時間の経過とともに亜型的な検査ルーチンを形成してしまう例も決して少なくありません。
弊社では「医療技術の向上=教育システム」と考えており、装置や臨床各領域でのプロフェッショナルで構成されたチームで個人は勿論、病院全体までトータルにサポート致します。
具体的には
(1) 既存装置の最適化・再設定
(2) 新領域検査のインストール
(3) 検査と検査室のマネジメント
(4) 超音波検査技術の個別指導
(5) 装置購入時における提案と導入
(6) 検査システムやレポートシステムの構築
などを行い、超音波検査を通した医療技術向上と病院マネジメントという側面からもみた病院全体の成形を目指します。
心臓超音波画像診断は収縮能が主な診断材料でしたが、近年では拡張能も超音波心機能指標として重要となり、多くのシーンで活用されています。さらに収縮能をより定量化する手法も一般化されつつあり、動いている心臓を簡便にリアルタイムに見る事の出来る唯一の重要な検査です。
メタボリックシンドロームの認識普及に代表されるように動脈硬化の評価は最も注目されています。
特に頸動脈や下肢血管を非侵襲的に評価出来る血管超音波はゴールデンスタンダードとなっています。更に透析患者などのバスキュラーアクセスや腎動脈評価、下肢静脈瘤など...血管超音波は注目度が高いです。
高周波探触子と画像処理技術の向上により、軟部組織から整形領域における関節腔内観察などにも超音波が活用されています。
乳腺・甲状腺の画像診断といえば超音波となったように、リウマチの画像診断も超音波がファーストチョイスになる日がくる事を期待しつつ、我々も研鑽を怠りません。